Re: 脳深部刺激装置に対するリモコン操作の院内ルールについて ( No.1 ) |
- 日時: 2020/06/10 11:15:23
- 名前: 旭川の脇田
- 神経刺激療法には、
■難治性てんかん発作に対する迷走神経刺激療法(VNS:Vagus nerve stimulation)
■パーキンソン病による機能障害や不随意運動に対する脳深部刺激療法(DBS: Deep Brain Stimulation)
■慢性痛に対する脊髄神経刺激療法(SCS: Spinal Cord Stimulation)
■過活動膀胱や便失禁改善のための仙骨神経刺激療法(SNM:Sacral Neuromodulation)
などの新しい神経刺激療法があり、症例数が徐々に増えています。その他埋め込み型心臓(心電図)モニタを埋め込んだ症例も増えています。
所属する病院でその治療を行っていない場合であっても、予定入院や救急患者として入院することもありますので対応できる態勢をつくっておかなければなりません。
最悪はジェネレーター破損、神経にリード線がつながっているので神経熱傷で機能不全(不可逆的)となり大きな健康被害につながる危険性があります。ジェネレーターが臀部付近に埋め込まれているケースもあるので胸部XPだけでは見逃してしまい、MRIや電気メスなど禁忌の処置をしてしまうリスクがあります。
これらの対応は非常に厄介でいろいろと調べて当院では既にルール化しており、マニュアルがあります。
リモコンは持ち歩いている患者もいるとのことですが、ほとんどは持ち歩いていないようです。ON-OFFの操作自体は簡単です。 術後の正常動作の確認は専用のプログラマが必要でその全てを病院で備えておくことはできません。したがってメーカーを呼んで下さいとのことです。
ただし、現在ISSNに登録される某会誌に論文として投稿中のため読み物として提供することはできないので作成した当院のマニュアルを室井様へメール添付します。
この件も日本赤十字社臨床工学技士会全国研修会でネタの一つにするつもりでした。
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Re: 脳深部刺激装置に対するリモコン操作の院内ルールについて ( No.2 ) |
- 日時: 2020/06/10 11:54:47
- 名前: 名一の開
- 室井さま:おつかれさまです。
脇田さまがカテゴリの説明をしてくださっておりますので、略語を使用させていただきます。
当院はDBSを留置したことないですが、VNSは国内導入直後の認定施設ではあったので、数例を植込みました。その際は今後CEが業務に携わりそうでしたので、結構勉強したのですが、そのうち飽きてしまったのか?患者さんが少ないのか?ですが、まったくやめてしまい、調べてみると認定施設でもなかったです。
かと言って患者はたまに来ます。5月もVNSの患者さんの外科手術もありましたし、SCSは数年に一度ぐらい手術患者に入っていたりします。
外科手術中は特にEMSやオーバーセンスからの問題もなさそうですし、数も少ないので、特にルールはなく私がその都度連絡をもらうルールぐらいのものです。(PMやICD,CRTも外科手術は必ず私を通ることだけがルールです)
MRIの対応だったり、今後数も増えるかもしれないので、ちゃんとルール化、マニュアルは必要でしょうね。旭川赤十字は別格ですね。
失礼します。
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Re: 脳深部刺激装置に対するリモコン操作の院内ルールについて ( No.3 ) |
- 日時: 2020/06/11 09:25:21
- 名前: 那須の室井
- 旭川の脇田さま、名一の開さま 返答ありがとうございます。
当院でも、当初は件数も少ないことからその都度MEコールで対応していましたが、最近になりDBSやらSCSやらで増えてきまして、救急外来へ搬送されたがリモコンの持参が無く、検査やオペはどうする?の症例があり。院内ルール化が必要であると認識しました。 旭川の脇田さま、すでにマニュアル化しているとは恐れ入ります。 ありがとうございます。
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