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ST.Jude Med体外式ペースメーカ3077電池ケーブル
日時: 2016/01/18 11:05:49
名前: 旭川の脇田 

当院の定期点検で見つけましたが、ST.Jude Medical社製体外式ペースメーカ3077の電池ケーブルの被覆劣化が当院に納入した4台全台で認められました。(添付画像参照)

9V角電池のこの手の接続ケーブルは脆弱なので注意して扱っていてもこうなっています。電池ケースに余裕が無さ過ぎるのでケーブルが必ず折れてしまうことが原因です。
2012年2月に納入した製品で1台は昨年もう既に修理をしています。

常に使用しているような機器ではないにもかかわらず、当院で購入したすべてにこのような劣化が認められるということは構造的な問題があると思います。

被覆が完全に破断していますからこのまま使うと電線自体に過度なテンションがかかり、完全断線する危険性が大です。添付画像を拡大すると既に2本の電線が断裂しているのがわかります。
あとは針金をゴニョゴニョしたときにあっさりと切れてしまうイメージ通りに切れていくものと思われます。

これが断線するとアラームも何も鳴らずに停止します。

つまり、ペースメーカに完全依存している症例は心停止となるわけです。恐ろしい・・・

これはただの経時劣化では済まされない問題だと思いますのでPMDAへ報告しようと思います。


皆さんがお使いのペースメーカも確認してみて下さい。

とてもじゃないがこの状態では恐ろしくて使えません。
メンテ

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Re: ST.Jude Med体外式ペースメーカ3077電池ケーブル ( No.1 )
日時: 2016/01/19 12:42:40
名前: 名一の開 

旭川の脇田さま
 情報ありがとうございます。

 SJM社製(OEMなんで他の製品も同じです)のSSI(シングルチャンバ型)ペースメーカの電池コードの脆弱性は結構な方が知っているのかも知れません。確かに昭和時代の子供用おもちゃと同じパーツです。テンポラリペースメーカの場合は必ず使用中に006P型の電池(9Vのもの)を交換する作業が発生致しますので、大変に危険です。
 よって当院ではこのタイプを購入できずにいるところです。多くのメーカがSSIペースメーカを撤退している現実ですので、PMDAまで行くと撤退してしまうかもと思ってもしまいます。(^_^;;)

 メドトロニック製を当院では使っている訳ですが、電池ボックス問題はコードがないスロットイン構造なんで問題ないですが、006Pの端子にプラスチックカバーが付いている電池はダメとか制約あります。ケーブルもキャノンケーブルですが、ここが何回も断線します。写真(添付できてれば)のテプラの部分です。

 しかし、SJMタイプにしてもメドトロは本体はキャノンタイプですが、その患者側は電気メスでいうところのフライングリードとなります。電メスでは随分前に危険性から消えた構造を未だに使っている業界でもあります。

失礼します。

根元の部分が折れて断線するので注意喚起テプラを貼っているコード
http://jrcce.umin.jp/files/reference/dansencyuui.jpg
メンテ
Re: ST.Jude Med体外式ペースメーカ3077電池ケーブル ( No.3 )
日時: 2016/01/20 10:56:05
名前: 旭川の脇田 

名一の開様

コメントありがとうございます。

>確かに昭和時代の子供用おもちゃと同じパーツです。

まさにその通りですね。過去に使っていたものもこれでしたが断線の経験はありませんでした。

画像を拡大するとわかりますが、すでにケーブルの細線2本が切れていて、他の細線にも折れ癖の跡が付いているのであとは針金を「ごにょごにょ」すると「ぷっつり」と切れるがごとく断線するものと思います。
これが切れると命に関わるまずいことになります。

この方式では電池端子側の断線と目視できない基板側の断線の2通りのリスクがありますね。切れたら死ぬかも知れない医療機器の構造としては完成度が低いですね。

うちのスタッフも脆弱なことはわかっているので丁寧に扱っていますがそれでもこうなるわけで構造的な欠陥だと指摘せざるを得ませんし、このようなアクションを起こすことによって、一段でもいいから安全性を高めてもらうことを期待するわけです。
PMDAへ報告するのは「とっちめる」という意味ではなく、メーカー側へ公の場で改善を促すという意味でやっています。私ごときが個別でほざいても小さな力ですから。

撤退云々という話はは別として、危ないものは危ないわけでみんなで情報を共有して患者さんを守ることが我々医療人にとって最も優先しなければならない大切なことです。

それとこのリスクをユーザー側へ周知していない点も問題があると思います。ただ、周知すると責任がユーザー側へ丸投げされたようになりますが、リスクを知らないことほど恐ろしいことはありません。

とばっちりはすべて患者さんにいくわけです。

OEMなので扱いメーカーが違っても中身が同じ製品があるということで皆さんが管理しているペースメーカも今一度確認してみて下さい。

皆さんに見せたかったIMG_3108.jpgの画像はメールで添付して下さい。
サーバーへアップします。
メンテ
ST.Jude Med体外式ペースメーカ3077電池ケーブル ( No.4 )
日時: 2016/01/27 21:51:53
名前: さいたまのやりた 

旭川の脇田様
名一の開様

 情報、ご意見拝見いたしました。

 実は当院以前同機種で同様の事例がありました。
 
当該機種はバッテリ切れアラームやバックアップ機能が無く
使用には十分注意が必要です。
 以降の購入は別メーカーへ変更しました。
 しかし、同機種も使用せざるを得ず、使用中や使用後の確認には
慎重を期しております。
 また操作面の透明カバーも外れやすく、捨てられてしまったこともあり、カバーを購入をしようお願いしましたが、カバー単体の販売は無いとのこと。
 ユーザー無視の対応ですね。

 早期の改善のためPMDA報告は必要と思います。

 以前の当院の事象時に動かずスルーしてしまいました。

 
メンテ
Re: ST.Jude Med体外式ペースメーカ3077電池ケーブル ( No.5 )
日時: 2016/01/28 23:43:38
名前: 旭川の脇田 

さいたまのやりたさま

コメントありがとうございます。

私はこのペースメーカは初めてなのでこのリスクを知りませんでした。
このような情報を仲間で共有したいですね。

全国研修会で「この機器のココが危ない!」というセッションをつくって危ない情報を共有したいですね。
どこの施設もネタは持っていると思いますので機種選定を行う上で大変重要な情報になります。

安全性を犠牲にしたコストありきの機種選定をやってしまうと大きな落とし穴を空けることになりますから、
それは我々が各方面へアピールして止めなければなりませんが、この機種導入の際は確か当院でメインに
使っている埋め込みPMのメーカーということとDrの口利きもあってあまり調べずにコスト優先で導入した感が
あります。

体外式ペースメーカはどれも大して変わらないだろうという思い込みもありました。その前に使っていた物が
あまりにも古かったのではやく更新したいという思いも強かったわけで。

本日、四役決裁を取り終え、PMDAへ報告しました。
メンテ

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